藤田研究室で研究するには
高校生の皆さん
まずは名古屋大学工学部エネルギー理工学科へ進学してください。いつか皆さんと一緒に研究できる日が来ることを心待ちにしています。
また大学入学前には、オープンキャンパスでの研究室見学のほか、高校ごとの訪問見学や出前講義などで皆さんとお会いすることもあるでしょう。
高専・他大学の皆さん
他大学等・名古屋大学の他学部・名古屋大学工学部の他学科に在学中の学生は、4年生の8月頃に行われる大学院入試に合格することで、藤田研究室の所属する名古屋大学大学院工学研究科総合エネルギー工学専攻に進学することができます。また、高等専門学校本科から学部3年生に編入学する制度があります。進学・編入学後の研究室配属については別途お問い合わせください。
これまでにも多くの大学や高専から進学した学生が藤田研究室に在籍し、修了して社会で活躍しています。
- 2005(H17)年度~2024(R6)年度入学者の出身校(順不同、名大・工学部を除く)
- 静岡大・物理、三重大・物工、名工大・電気、立命館大・電気、奈良女子大・物理、東京理科大、北海道大・機械知能、鹿児島大・物理、金沢大・理、福井大・電気、近畿大・理工、鈴鹿高専専攻科
在学中の学生の皆さん
エネルギー理工学科では4年生への進級時に研究室に配属されます。
各研究室の研究内容や雰囲気を知る機会として、エネルギー理工学概論(2年)があります。また、3年生の2月に1学年上の卒論発表会を聴くことで、各研究室の研究内容をより詳細に理解することができます。
個別に研究室を訪問して相談に乗ることもできますので、その場合には教員のスケジュール調整のため事前にご連絡ください。
以下に挙げる授業科目は当研究室の研究内容と関連が強いので(必ずしも良い成績でなくても構いませんが)履修しておくことを勧めます。
- 理系基礎科目(全学)
- 全部。
- 専門基礎科目
- 全部。強いてあげるなら、特に数学と電磁気学と... やっぱり全部!
- 専門科目(順不同)
- プラズマ理工学、核融合エネルギー基礎工学、 放射線計測学、加速器工学、 エネルギー材料学、原子炉物理学、原子力環境安全工学、 原子力工学設計演習、量子線理工学、原子炉実習など
企業、研究機関などの方
社会人特別選抜試験を受けて、いわゆる社会人ドクターとして研究指導を受け、博士号を取得するパスがあります。担当教員まで個別にお問い合わせください。
また、共同研究など興味をお持ちの方も、担当教員まで個別にお問い合わせください。
研究室の日常
進捗報告
週に1回、全員で行う会合で、各自の研究の状況を報告し議論します。各自の報告の頻度は毎週~月1回と様々で、1回の報告も5分程度から30分を超える場合まで様々です。
研究室の運営や事務的、学務的に必要な連絡もこの場で行います。
輪講
プラズマ物理や核融合に関する英語の教科書を読み進めます。最近は学生の人数が増え、B4,M1向け輪講とM2,D向け輪講とに分けるようになりました。以下に輪講で近年読んだテキストを示します。1冊全部ではなく、分量の多い教科書では一部の章のみを読むこともあります。1年間で100ページ前後でしょうか。
- 輪講テキストの例
- Plasma Physics and Fusion Energy by J. Freidberg
- The Plasma Boundary of Magnetic Fusion Devices by P.C. Stangeby
- Plasma Dynamics by R.O. Dendy
- Fusion Plasma Physics by W.M. Stacey
- Introduction to Plasma Physics by R.J. Goldston
講義とTA
大学院生(特に修士)も講義を受講して単位を取る必要があります。M1の春学期は研究に支障が出るほど講義を詰め込む人もいます。その後は研究に集中してくれるので、まあよいのですが。その他にティーチングアシスタント(TA)として学部の授業で教員の補助をする役割も、全員ではありませんが回ってきます。
また、4年生にも卒業に必要な単位数を確保するため1-2コマ程度の講義を取る人もいます。
実験と作業
実験装置はある程度の規模で、それなりに複雑だったり、大きかったり、重かったり、しますので、実験の準備作業は同じ装置を使う研究テーマの学生で協力して行います。実験自体も複数人で協力して役割を分担して進めます。
イベント
研究室内の行事としては、4月:新歓、5月:春の宴会、8-9月:暑気払い、10月:秋の宴会、12月:忘年会、3月:追い出しコンパ
などを例年開催しています。
また、専攻内の研究室対抗の球技大会があり、例年は5月:フットサル、10月:ソフトボールをやります。
みんなで練習をして試合に挑みます。これをきっかけに仲が深まること間違いなし!
とだけ書くと、飲み会と球技だけしているようですが、卒論・修論とか学会とかも毎年同じ時期にやってきますので、お忘れなく。
学会・研究会
研究成果をまとめて論文を執筆したり、学会などで発表することも重要な研究活動であり、また研究室で身につけるべきスキルの一つと考えています。発表の機会は研究分野や規模に応じて多様であり、主に以下の学会などで発表しています。
国内学会
- 日本物理学会
- 物理学に関する広範な分野の研究者が集まる学会で、年2回(3月, 9月)開催されます。主に領域2と呼ばれるプラズマ物理学に関する領域で口頭発表します。
- 日本原子力学会
- 広い意味での原子力工学に関連する広範な分野の研究者が集まる学会で、年2回(3月, 9月)開催されます。
- 毎年12月頃には中部支部の支部発表会があります。学部4年生の登竜門にもなっています。
- プラズマ・核融合学会
- プラズマ科学と核融合工学の和集合となる多様な分野の研究者が集まる学会です。毎年11月か12月に開催されます。口頭発表もありますが、多くの場合ポスター発表となります。
国際会議
- Asia-Pacific Conference on Plasma Physics
- アジア太平洋地域の物理学会のプラズマ部門(AAPPS-DPP)の国際会議で、加盟している各国にて持ち回りで開催されます。日本で開催された2023年には、M2の学生も英語でポスターを作成し発表しました。
- International Toki Conference
- 岐阜県土岐市にある核融合科学研究所が主催する国際会議です。M2の学生には積極的に参加してもらいます。
- その他
- 様々な国際会議に不定期で発表しています。専門的な内容の国際会議は隔年開催のことも多く、また、開催地も様々ですが、研究が進めば海外で発表できるかも?!
研究会
研究会というのは主に狭い分野の少数(数十人程度)専門家が集まって発表する会合で、各自の研究テーマにマッチする研究会があれば不定期に参加します。
卒業後の進路
学部の卒業生はほとんど大学院に進学するので、ここでは博士前期課程(=修士課程)修了後の進路を示します。なお、どこの研究室だからどこの企業に行きやすい、という関係は当専攻ではあてはまりません。就職担当の教員が専攻全体の就職をサポートいたします。
修士修了後の進路
当研究室の修了生(2007-2024年度)の主な進路をまとめると以下のようになります。名称は当時のままの場合があります。多様な業務分野を手掛ける企業もあり、分類の誤りや修了生本人の配属先業務と分類が一致しない場合もございますが、ご容赦ください。掲載順序に意味はありません。
- 電力
- 中部電力、関西電力、東京電力、北陸電力、四国電力、中国電力、関電エネルギーソリューション、JERA
- メーカー(重工・電機・機械)
- 三菱電機、日立、三菱日立パワーシステムズ、三菱重工、富士通、東芝、ヤマハ発動機、ファナック、シンフォニアテクノロジー、シスコ、日立ハイテク、日本車輌製造、シャープディスプレイテクノロジー、京都フージョニアリング
- メーカー(自動車関連)
- トヨタ自動車、豊田自動織機、デンソーテン、FTS、アイシンAW、日野自動車、デンソー、SUBARU
- メーカー(電子部品)
- ウシオ電機、イビデン
- 建設
- 東芝プラントシステム、東洋エンジニアリング
- 通信・ソフト
- 菱友システムズ、NTTデータ、トヨタコミュニケーションシステム、アイビス、富士通エフ・アイ・ピー、TDIプロダクトソリューション、日鉄ソリューションズ
- 運輸
- JR西日本、原燃輸送
- 官公庁・研究機関
- 大阪府警、豊橋市役所、原子力機構
- 進学
- 博士後期課程へ進学
- その他
- みずほ情報総研、三井住友銀行、ほか